住まいの防災・防犯

平穏な日常を突然襲う「天災」や「犯罪」。ひとたび巻き込まれれば、失うものの大きさは、はかり知れません。
災害にあってはじめて、わたしたちは普段のなにげない暮らしが、実は一番幸せなことだと知ります。5年後、10年後も今と同じ、当たり前の日々を過ごすために。あなたの家は、大丈夫ですか?
「日本は安全な国」という神話は昔のことになりました。最近は空き巣や強盗など物騒なニュースも多いため、住まいの安全に不安を感じる方も多いようです。新しいマンションなどは比較的セキュリティ面が備わっていますが、戸建ては自分で整備が必要です。やっておけば良かったと後悔した時では手遅れです。

  • 住まいの「防災編」
  • 住まいの「防犯編」

地震について

地震で怖いのは建物の倒壊です。自分の家は大丈夫だろうか?それを見極める目安になるのが1981年(昭和56年)。この年の6月1日に建築基準法が改正され、建築物の新しい耐震基準が施行されました。
この日以降に建築確認を受けて建てられた建物、つまり工事期間を含めても1983年以降に建てられたものは、基本的に震度6~7程度で倒壊せず、震度5強程度の地震では損傷を生じないレベルの「新耐震基準」をクリアしていると考えるのがひとつの目安です。では、次に戸建てとマンションの耐震構造について見てみましょう。

戸建ての耐震について

マンションの耐震について

火災について

タバコの不始末などが原因で起こる人的な火災のほかに、落雷や噴火、山火事などの自然現象を原因とする火災もあります。また、地震の時は二次災害でしばしば火災が発生することはよく知られています。

地震が発生したときに注意事項

  • 使用中の電気器具のスイッチは必ず切りましょう。とくにアイロンやドライヤーなどの熱器具は、火事の原因になりやすく、大変危険です。
  • 家の外に避難する時は、必ずブレーカーを切りましょう。
  • 切れて垂れ下がった電線には近づかないようにしましょう。
  • ガスコンロ等は消しましょう。

水害について

水害とは、水による災害のことです。台風や大雨などの自然災害が発生することで洪水や高潮など、水によりもたらされる個人的・社会的被害を言います。

  • 自分が住んでいる場所にどのような水害が起こりうるかを調べましょう。
  • 気象情報に注意し、危険が予測される場合は避難場所などを考えましょう。
  • 高齢者は避難に時間がかかりやすいので、早めに行動するようにしましょう。
  • 浸水しやすい地域では、家屋の構造を工夫するよう心掛けましょう。

水害を被りやすい地域

水害の被害を被りやすい地域は下記の通りです。

  • 河川の流域、海岸、三角州、川の中の島、扇状地、河川敷、過去に河川敷であった土地、河川の後背湿地
  • 周囲より低くなっている土地

ご自分の住んでいる地域が、水害などの被害にあいやすいかどうかを見極めるには、過去の被害の様子を調べてみましょう。役所などには、浸水実績図などが用意されています。過去の洪水がどの位の頻度で発生し、どのエリアがどれほどの被害にあっているかを把握することが大切です。

地震が発生したときに注意事項

  • 地震が発生したら海岸、河口近くには近づかないようにしましょう。
  • 出来るだけ高い所に逃げましょう。
  • 河口付近にいる場合は、できるだけ川から離れた場所に逃げましょう。

今すぐできる対策

災害に備えて用意をしておきましょう。

家具の転倒・落下防止 家具やテレビ・パソコンなどを固定し、転倒や落下防止をしておきましょう。けがをしたり避難に支障のないように家具を配置しましょう。
家族で話し合う 家族が離ればなれになった場合の安否確認方法や避難場所などを確認しておきましょう。また、隣り近所との協力体制を話し合っておくのも良いでしょう。
防災用具の準備 非常用品は、置く場所を決めて準備をしておきましょう。食料は火が使えなくても食べられるようなものが良いでしょう。最新情報を得られるラジオも必須です。
防災行動力を高めておこう 地域の防災訓練などに積極的に参加して、身体防護、出火防止、初期消火、救出、応急救護、通報連絡、避難の要領などを普段から身につけておきましょう。知っているのといないのとでは、いざというときの判断力、瞬発力が大きく違います。

災害時役立つ防災グッズ

あると便利な防災グッズを紹介します。

取り付け簡単な転倒防止金具 地震の揺れで怖いのは、家具の転倒。思わぬ凶器になります。ネジでとめるタイプや接着剤で固定するタイプなど、取り付ける場所に応じて各種あります。
手回し充電式ラジオライト 急な停電時には手で回して充電ができるラジオです。また懐中電灯にもなります。
防塵マスク 顔面にフィットさせ、粉じん障害から体を守るマスクです。
家庭用耐火金庫 火災から地震などの衝撃まであらゆるケースの火災を想定して作られており、主に火災対策として使われています。
飛散防止フィルム 災害時にガラスが飛散することを防止し、万が一の事故を未然に防ぎます。
緊急用笛 災害時や危険な状況の場面で、居場所を伝えるのに役に立つ笛です。

マンションの防犯について

近年、オートロック機能があるにもかかわらず、マンション内での犯罪が増えてきています。マンションを選ぶ際は、下記の点をチェックしましょう。

外観

※マンションは多くの人が出入りしても不自然ではない場所。そのため、居住者ではない人も入り込みやすい環境なので、防犯対策は必要不可欠です。

最新の防犯設備の紹介

マンションの最新セキュリティは以下の通りです。

生体認証システム 瞳の中の虹彩、血流(静脈)、顔、指紋など、個々で異なる体の特徴に着目したもので「なりすまし」が難しく、さらに鍵が不要という利便性も。主にエントランスの解錠に用いられます。
ICカードセキュリティ ICカードによる認証・解錠システム。読み取り部にかざすだけという手軽さで、偽造もしにくい。FeliCaカードや同機能搭載のおサイフケータイに登録し、電子マネーなどとの併用も可能です。
防犯カメラ付きエレベーター 密室となるエレベーター内を常時監視し、犯罪を抑止します。内部の様子は管理人室やエントランス階などにモニター表示されます。各階から中が見える防犯窓があればさらに安心です。
24時間有人管理システム 管理員や警備員が館内に常駐し、場合によっては敷地内の見回りなども実施します。非常時のみ専門スタッフが駆けつける遠隔監視に対し、常に人の目が行き届くため防犯効果は高いといえます。
多重オートロックシステム エントランスに加え、エレベーターホールの扉やエレベーターの作動にもキー操作が必要な「ダブルオートロック」「トリプルオートロック」も増加傾向にあります。不審者の通り抜けを防ぎます。

戸建ての防犯について

侵入で圧倒的に多いのがガラス破り。戸建て住宅の侵入に占める割合の約7割が窓、ベランダからの侵入です。1階の窓や、家と家との間で死角になっている窓は狙われやすいので、防犯フィルムや防犯アラームを取り付けましょう。

侵入者に「犯行に困難な家」と思わせる

防犯フィルムやアラームなどの防犯グッズでホームセキュリティをするのはもちろん大切ですが、普段から不審者を建物の死角に回らせないように心がけましょう。実行を思い留まらせるのは「侵入に手間取る」と侵入者が瞬時に判断する場合です。家全体から防犯意識の高さを感じさせることが肝心です。

家の周囲に足場になるものは置かない

戸建ての場合、2階の窓やベランダも侵入経路になりやすいといえます。家の周囲に樹木やゴミ箱、脚立、カーポートの屋根など足場となりそうなものはありませんか。もう一度、侵入者の目になって点検してみましょう。

周囲にひと気が無い、物音が気付かれにくい家は注意!

袋小路にある家や、昼間でもひと気が少ないところに建つ家は、日中でも侵入を許す可能性があります。ゴミ出しや幼稚園の送り迎えなどのちょっとした外出でも、しっかり鍵を掛けることを普段から習慣づけましょう。意外に多い「無締まり」と呼ばれる鍵の掛け忘れにも注意が必要です。

防犯の基本は近所付き合い

幹線道路沿いや近くを鉄道が通っていたり、工場や公園など騒音や雑音の多いエリアは、住人が物音に慣れてしまっているために、犯行の発見が遅れるケースがあります。普段から近所付き合いを密にしておくなど、地域ぐるみで安全な生活を送れるよう、心がけましょう。

防犯グッズご紹介

住まいの防犯性能をさらに高める防犯グッズの紹介をします。

センサーライト 赤外線人感センサーが、ひと気をキャッチすると自動でライトを照らします。
フラッシュライト 非常に遠くまでの安全を確認できます。直接当てるとその眩しさは人の視覚を混乱させ、平衡感覚を奪い、強烈な残像を残します。
防犯フィルム 防犯フィルムを窓に貼ることで、窓を破って侵入する泥棒を侵入困難にさせ、侵入時間をかせぐことができます。
録画機能付きカラーテレビドアホン 留守中の訪問者を録画・保存できる録画機能を内蔵しています。帰宅後、モニター画面を確認して訪問者の映像を見ることができます。

子育てお受験とマイホーム

セカンドライフと住まい